近年、日本へ来る外国人の増加に伴い、ホームステイを受け入れる家庭が増えてきています。
ホームステイを受け入れる理由は家庭により様々ですが、外国人と一緒に暮らすと「家族の英語力が伸びる」イメージがある人は多いのではないのでしょうか?
ホームステイを受け入れるとどのくらい英語力が伸びるの?
今回「Homii運営事務局」では、16年前の2003年頃からホストファミリーを始めてから、今までたくさんのホームステイを受け入れられてきた伊東家のご家族へお話を聞いてきました。
母:ゆみさん(仮名)
娘さん:ありささん(仮名)
ホームステイ受け入れを始めるための必要な準備を全てまとめた記事はこちら▼▼
ホームステイを受け入れを始めてから
早速なんですが、ホームステイ受け入れを始められたきっかけとかってあるんですか?
私自身がイギリスに住んでいたこともあり、外国人の方と暮らすことに大きな抵抗がなかったこともひとつ理由として挙げられると思います。
16年前というとありささんはまだ3歳ですよね…物心ついてから最初のゲストの方との記憶はありますか?
デンマークから来ていた女性の方に教えてもらった「ABCの歌」をたまたま小学校1年生の時の授業で歌うタイミングがあったのですが、私1人だけが歌えたことがなぜかとても印象に残っています。
一緒にケーキを食べる様子
「ABCの歌」以外にゲストの人から英語を教えてもらった記憶はありますか?
あと、うちはゲストが来たら浅草の観光や遊園地によく一緒に連れて行ってもらっていました。
そうやって一緒に遊んでもらう中で自然に教えてもらっていたような気がします。
子どもが小さいときは面倒を見てもらえるから楽ですし、英語も教えてもらうことができたのでとてもよかったですね。
一緒に出掛けている様子
この頃から英語に自信を持てるようになりました。
英語の基礎があれば
ただ、英語の長文は読めるし授業も分かる、ALTの先生と英語で会話することも苦ではなかったのですが、日本の受験英語独特のSVOCなどの文法のルールを覚えることに少し苦戦しました。
でもゲストの方と英語でのコミュニケーションの上でほとんど意識したことがなかったので逆に新鮮でした。
高校英語はどうでしたか?
その結果、ゲストとの関わりも以前に増して少なくなり、昔のように一緒に出掛ける回数も減りました。
勉強は、高校英語はやはり高度な単語が多く、中学と比べると当然難易度は上がりました
しかし、英語の基礎があったこともあり、躓くことなくそれなりにテストの点も取れました。
部活の様子
受験で大きな武器になった生きた英語力
※センター試験の満点は200点
一般的なリスニングのテストはよくある丁寧な英語で流されることが多いですが、その大学はBBCのニュースの音源やTEDでインド訛りの人やアジア訛りの人が英語でプレゼンをしている音源を使用するため、本物のリスニング力を必要とされました。
普段様々な国のゲストを受け入れていたことから、国や人による訛りに慣れていたこともあり、そういった高難易度のリスニングにも抵抗なく受けることができました。
大学へ進学「英語を生かした仕事をしてみたい」という挑戦心
私が在籍していた高校の吹奏楽部はかなり大きいのですが、この前海外から有名な作曲家の方がいらっしゃる機会があり、その際の通訳や、許諾書、メールなどの翻訳もお手伝いさせて頂きました。
将来は今まで身に着けた英語力を武器にできるような仕事をしていきたいと思っています。
でもホームステイ受け入れを始めたお母さんに感謝ですね!
英語面以外にも、今すぐ連絡できるくらい仲がいい友達もできたし、Facebookでいつでも連絡が取れると友達は50人以上いて、世界中に友達がいる感覚です。
授業のレベル的にも実践的な会話よりは「動物の名前を英語で言ってみる」などレベル的にはあまり高くないものが多いです。
あとやはり週に1、2回に数時間しか英語に触れられないので、なかなか身につかないですよね。
英語は環境が大事なので、家庭を常に英語環境にすることは英語教育においてとてもメリットだと思います。
ホームステイ受け入れに興味がある人に向けて何かアドバイスなどありませんか?
私がいつも言うのは「やってみると意外と簡単ですよ」ということです。
よく「英語ができないから心配だ…」という話を聞きますが、カタコトでも全然大丈夫だと思います。
ゲストで来る人も「よし母国を出るぞ!」と来ているので相手もとても一生懸命にコミュニケーションしてくれます。
日本の「おもてなし」は素晴らしいです。
しかし、ホームステイで来ている方々は日本の一般的な生活に馴染むことが大切です。
何も特別なことは必要ありません。
気張らずに暖かく迎え入れてあげることが大切だと思います。
一緒に回転寿司へ行った時の写真
「ホームステイを受け入れて、実際にどうなったのか」という普通なかなか聞けないようなお話を伺うことができました。
ホストファミリーを始めてみようと考えている人にとってひとつの判断基準になるかもしれませんね。